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解読近世書状大鑑 林英夫
買取上限価格 3,000円
定価 | 13,200円 |
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著者 | 林英夫 |
出版社 | 柏書房 |
出版年月 | 2001年 |
ISBNコード |
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この商品について
古文書のなかでも解読が一番難しいといわれる江戸時代の書状(手紙)を、史料・様式・文例と系統的に学習できる、字典的要素も兼備した唯一の解読手引書。書状特有の語句・慣用句を検索
はしがき
本書は、古文書のなかでも一番解読が難しいといわれる江戸時代の書状をとりあげ、〈江戸時代の書状が読め るようになるための手引書〉を企図して編集したものである。
江戸時代の公用文字は、いわゆる「御家流」と呼ばれる書体に限られ、公文書はたいてい「御家流」で記され ていたが、私文書である日記や書状などは、「御家流」を自己流にくずした、非常に個性的な筆癖があらわれた ものが多く、きわめて難解なものが多くみられる。また、書状は日記とは異なり、それを読む相手が決まってい るため、相手の身分(年齢や役職なども含めて)によってさまざまな書式・様式を使い分けなければならなかっ た。これは、江戸時代が身分制を基礎に成立していた社会であったことに由来している。
ところで近年、古文書の解読に挑戦しようとする方々が増加している。各自治体の主催する古文書講座はどれ も盛況で、なかには抽選をしなければならないほどの応募者があるという。しかし、古文書を学ぶということは 歴史を学ぶということであり、くずし字を学ぶことではない。この点を取り違えると、いつまでたっても古文書 を読む力は上達しないということになる。古文書の学習は、歴史を読み解く手段のひとつに過ぎないのであ
本書は、古文書講座のテキストとして主に使用される公文書の解読に飽き足らず、とくに江戸時代の書状を読 んでみたい方々や、すでに書状の解読に挑戦している方々にぜひ活用していただきたい書である。以下に、本書 の利用方法について述べておきたい。
第1部は史料編として、江戸時代のさまざまな身分の人々の筆による書状を掲げた。その内容は多岐に渡って おり、興味の尽きないものばかりである。さらに一点ごとに解読文と解説を付したので、書状解読の楽しさを堪 能していただきたい。
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