土耳古国軍艦エルトグロール遭難追悼記 日土貿易協会 エルトゥールル号
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著者 | 日土貿易協会 |
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出版年月 | 昭和4年 1929年 |
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この商品について
現在ではエルトゥールル号と表記されているようです。昭和4年にしては比較的写真が豊富です。
明治二十三年九月十六日、南紀樫野崎に於ける土耳古國軍艦ェルト グロール號の遭難は、日土國交史上、最も記念すべき出来事なり。
エルトグロール號は、土耳古皇帝の勅命に依り、亜細亜の新興國た 本、通商條約を締結せんがために派遣せられたるものにして、特派使節オスマンパシャ以下六百五十人の士卒は、實にこの重大 なる使命を齎して来朝したるなりき。抑日土兩國民は、等しく亜細亜民族にして、その國民性に於て、固 より靈犀相通ずるも 加ふるに樫野崎の土國軍艦遭難を機縁にして、兩國民の感情渾然して融合し、雨國の友好日を追ふて敦厚を加へ、貿易關係亦年共に密接を致し、「通商條約は締結せられ且大使の交換を見るに至れり。
かくしてエルトグロール號派遣の目的は、四十年後の今日に至りて、始めて達成せられたりこ謂ふべく、殉難諸将士の死や徒爾ならず、 英靈以て地下に瞑すべきなり。而して日 難諸将士の死や徒爾ならず、英靈以て地下に瞑すべきなり。
土兩國今日の緝睦を見るに至りしは、一面に於て、當時發露せし我が大島村民の美徳の、奥つて大いに力ありしこさを牢記せざるべからず。
日土貿易協會は、昭和三年八月五日、大島に於て殉難諸将士の追悼 祭を執行してその英霊を弔ひたるが、更に茲に追悼記を編して、以て 遭難諸士卒の功績を顕彰すると共に、我が國民の義擧を、永遠に傅へ んこす。 若夫れこの小冊子が、日土國交史上に寄興する所あらば望外の幸謂ふべきなり