紅葉重ね・離れの時機・弓具の見方と扱い方 浦上栄・浦上直

校註に携って　浦上 博子

本書の復刻については以前から方々の問い合わせ を受けており、ご要望の多いことは承知していまし たが、諸般の事情で大変遅れましたことを申し訳な く思っております。

古い字や昔の文章、言葉遣いなどのため最近の方 方には読みづらい点も多いと思い、読み易く変える ことも考えられましたが、やはり復刻ということな らば原著に従った方がよいとの意見もあり、校註を 入れることになりました。 旧著については明らかに 校正不備の点もありましたので、それについては改 めてあります。 父は射術については旧来の教えに加 多年の研究と勝れた技術をよく解明しており、熟 読玩味する価値があると思います。

弓具についても射術と併行して研究し、専門的知 識を身につけ、自らも数多くの弓の村をとって仕上 げたり、矢を矯め羽を矧ぎ、筈を作ったりも致しま した。射術弓具共に研究だけでなく実践出来た人は、 現在も未来にも稀ではないかと思われます。

弓道を深く追求しようと志される方々には、是非 とも座右の書としていただきたいと思うものです。