歴史のなかの鉄砲伝来・種子島から戊辰戦争まで
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この商品について
国立歴史民俗博物館(歴博)は、開館以来数十年をかけて、銃砲に関する資・史料の蒐集に努めてま いりました。定評のある吉岡新一・安齋實・所荘吉の三大銃砲コレクションのほか、関連資料を蒐集 して、現在では、質量ともに日本最大の規模を誇っています。歴博では、はやくからこれらコレクシ ョンの調査・研究を続けてきましたが、その研究成果の展示公開を目指して、平成一三(二〇〇三)年 度に諸分野の研究者にご参加いただき、プロジェクトチームを発足させました。
そこでは、一五四三年の鉄炮伝来から一八六八年の戊辰戦争に至る約三世紀の間、外来文化の銃砲 が、わが国の政治・社会・軍事・技術など多方面に影響をあたえながら定着し、さらに独自の発達を 遂げた経緯、すなわち銃砲を歴史のなかで体系的に位置づけることができました。
「鉄炮といえば、鉄炮の伝来、長篠の戦い、高島秋帆の徳丸が原の西洋流の演武などが連想されます が、じつは銃砲には、約三世紀におよぶ独自の歴史があったのです。著名な歴史事象もこうした個性 的な銃砲の歴史のなかであらためて考え直しますと、いっそう理解が深まるに違いありません。 展示の構成は三部からなりますが、第一部は、最近の研究で明らかになった鉄炮伝来の真相、炮術師の活動、戦と鉄炮の関わり、第二部は、鉄炮の製作に従事した鍛冶職人の技術と社会、第三部は、 幕末維新の動乱期における欧米の新しい軍事技術を習得しながら軍制改革に取り組み、さらに皮肉に も新技術が戊辰の戦いで試される、わが国の姿を明らかにします。
この機会に、日本の歴史のなかにおける銃砲の果たした役割の大きさをご理解いただければ、開催者としては、まことに幸いであります。
この企画展示の趣旨をご理解いただき、貴重な資料の出陳をご快諾いただいた各位、写真および情 報の提供にご支援をいただいた方々にも深くお礼を申し上げます。
平成一八年一〇月一
国立歷史民俗博物館