仙台藩ゆかりの名刀展
買取上限価格 1,500円
定価 | |
---|---|
著者 | |
出版社 | |
出版年月 | 平成13年 |
ISBNコード |
※買取上限価格は、日焼け・汚れ・書込みなどがない状態での価格となります。
また、市場価格や在庫状況などにより変動する場合がございます。
この商品について
御 挨拶一
新年明けましておめでとうございます。 当博物館では、財団法人日本美術刀剣保存協会宮城県支部の設立五十周年を 記念し、同支部と共同で「仙台藩ゆかりの名刀展」を開催いたしました。
藩祖伊達政宗公による仙台開府から四百年、歴史のなかで刀剣は様々な意味 を持ってきました。一般には、かつて戦闘に用いられた武器としての刀剣から、 刃文や地金の持つ美しさによる美術品としての刀剣へと、その評価は変わりま した。
現在、刀剣は美術品として世界的に高い評価を受けておりますが、これと同時に、作刀に関わる諸職の技術伝承や藩の職制、製鉄などに関する貴重な歴史資料でもあります。例えば、代々の藩主による三十五振に及ぶ鹽竈神社への太刀奉納の歴史は、神への崇敬の歴史であるとともに、仙台藩のお抱え刀工の歴 史でもあります。
このように、刀剣は様々な意義を持ち、また時代によっても評価の移り変わりがあったわけですが、その中にも変わらないものがあるように思われます。 それは、心を込めて鍛えられた刀剣に対したときの人々の心ではないでしょう か。あいにく、このような「心」を上手く説明するすべを持ちませんが、例え ば刀剣を鑑賞するときに感じる「澄んだような感じ」と言えばおわかり頂ける でしょうか。古くより認められる、神社に刀剣を奉納する風は、このことと無 関係ではないでしょう。
先ずは、本展にて刀剣の持つ様々な意義について皆様各々にお考えいただき、 そこに込められた心まで感じ取っていただければ誠に幸いに存じます。
平成十三年辛巳元旦