華郵集錦・水原明窓コレクション・6冊
買取上限価格 30,000円
定価 | |
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著者 | 水原明窓 |
出版社 | 日本郵趣出版 |
出版年月 | 1978年 |
ISBNコード |
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この商品について
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原案作者の推測
中国最初の切手く火竜の図案について、 それは当時の上海工部局書信館の切手を模し たものだと、説明する郵趣書を見る事がある が、それは表面的である。上述したように、 慎重な計画の末、結果的に上海工部局の最初 の切手と同じになったので,完全な模倣と は言えない。ただ原案の図の構成の仕方(ア イデア)は全く同じで,現代だったら著作権 に触れるだろう。
この原図原案者は誰なのか、決定的な結論 は出ていない。極く古くは海関にいたフラン ス人, R. A. de Villard だろうかと考えら れていたが,根拠は薄弱である。ドイルのコ ール・ハンドブック Kohls Briefmarken Handbuch は, 海関にいた米系職員のモース (Hosea Ballou Morse, 中名:馬斯あるいは 麼士)であると書き,また馬氏国郵図鑑も, その説をとっている。
私はデヴラードでも,モースでもなく,中 国人の画家であったろうと想像している。こ れは上海工部局書信館切手と較べ,中国文字 が正確な事からの推察である。ただ原案は外 国人かも知れない。フレーム線や英文がペン で書いてあるからだ。上海切手の一次セット の文字は,明朝体の正確な活字だが,1866年 の二次セット(工部小竜第1次版)は,版下 を外人が書いたせいか、字画が崩れている。
書道の研究でもしない限り,外国人が毛筆で, しかも数ミリ角の大きさに、達筆な漢字を書 けるだろうか。
勿論このような初歩的な着想は、既に行な われて然るべきなのに、いまだ内外の郵趣論 文のどこにも見られないのは、不思議としか 言うしかない。