正伝柳生心眼流兵法術
買取上限価格 4,000円
定価 | 16,500円 |
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著者 | 星国雄・島津兼治 |
出版社 | 日本武術資料館 |
出版年月 | 平成10年 |
ISBNコード |
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この商品について
序文 柳生心眼流と桃生町
宮城県桃生郡桃生町にある神取山は、江戸期柳生心眼流の祖竹永直入翁が隠栖した地 として、知る人ぞ知る土地であります。
しかし、直入翁はその実像が伝えられておらず、その技についても幕末から明治までは 多くの伝授者があったらしいが、現在は子孫の方々にさえ正確に伝えられていない有様です。
いつしか直入翁はまぼろしの剣士”となり、柳生心眼流の技を伝える人は当町ではい なくなりました。かってこの地に柳生心眼流が栄えたことを伝えるものは、町内に残る若干の巻物だけでありま す。町の人々の多くはこのような由緒さえも忘れています。
翻って、人々が物質的に今ほど恵まれている時代は有史以来ないでしょう。しかし、衣食足りて礼節を知る」の 諺のごとくにはいかず、人々の心は有史以来の餓鬼状態にあるといってもいいかも知れません。近年、肉体と精神の 両面に作用する武道がさかんなのも、その現れかも知れません。
この様な情況の中で、この度は柳生心眼流宗家である星国雄師範と、門人であり古武道研究家の島津兼治先生によ る「正伝 柳生心眼流兵法術」の、集大成が上梓されるはこびになったのは大変に意義深いものでありましょう。
島津先生は昭和五十四年に「甲冑拳法柳生心眼流」という著書があり、竹永直入について、又柳生心眼流に ついて深く研究を成されていらっしゃいます。今巻は前巻にも増した発見もあることでしょう。柳生心眼流の発 祥地としてのこの桃生町にとりましては、この上ない喜びであります。 先生の御努力に心から謝意を申し上げまして、上梓のあいさつとします。
平成九年五月十四日