時代別古備前名品図録

本書掲載の図版はすべて新らしく写真撮影したもので、他書からの転載は一点もない。 編集は各時代の特徴あるものを優先して、それに名作をつづけた。 編集に当っては資料を広く日本中に求め、東京はもとより、名古屋、京都、神戸、姫路、岡山、広島、四国、 九州地方に散在する古備前中から名品を選んだ。

図版の重複を避けて、大部分はいままで一度も発表されない隠れた作品を選んだ。そして、本書の性質上どうしても欠がせない数点に限り既往の名器を掲載した。

だいたい実物大に掲載しているから、図版によっても作品の実感が湧くと思う。作品は茶陶に限らず雑器も収録して、広く古備前の全貌を明らかにするよう努めた。

作品はすべて時代別に分類したから、各時代の作品を知る上で便宜があると思う。

掲載した作品の窯印は本文の「窯印・手印」の項に、改めて収録しているから、この点完全に作品を知ることができる。