木屋と木屋押形
買取上限価格 2,000円
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著者 | 本間順治 |
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この商品について
すでに度々引用した木屋資料を木村岩五郎氏が入手されたいきさつについて最近同氏から次に掲ぐる書面を寄せられた。
「前略」東京玉川用賀町(昔の用賀村)に飯田家と云う旧家があり、老生の少年時代は大地主で、自分でも多少は百姓をしていたようでしたが、その飯田家の娘(と申しても現在七十何才、名はお順さんとおぼえています)を、老生の両親が父の知人に媒酌した関係で、その嫁入先とは親類附合をして
おりました。このお順さんがある時、老生が神戸から上京したのを待っていてあの過去帳をふくむ一包を東京目黒の拙宅へ持込んだものです。その時の話の様子では、飯田家と木屋とは重縁関係がありあの書類の包は維新当時に木屋が飯田家に預けた疎開荷物の一部で、それがいつのまにやら引取る者がなくなつて同家に残った。そしてある日お順さんが実家に行くと、この書類をきたないからと云って焼いてしまおうとしていたが、その中に刀の押形などがあるのを見て、老生に見てもらうと云つて 預って帰つたと云うのが真相です。「以下略」
「このお順さんの話の通り用賀村の飯田家と木屋とが親類であることは、天保三年に木屋長十郎が幕府に差出した親類書に左のごとく記されていることが明かである。