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【東京都日野市のお客様より】 畦地梅太郎全版画集 美術書買取

畦地梅太郎全版画集

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東京都日野市より畦地梅太郎全版画集入荷いたしました。

畦地梅太郎全版画集

わたしが版画の道へ頭を突っこんで、もう六十年になる。そのわたしは生れつき幼児のころは、どうもからだ が丈夫でなかったらしいことが、最近になってわかった。幼児のころのこと、両親の帰りがおそく、腹がすいて 気を失ったことがあるという。医者が迎えられたときは、もう米のめしを食って元気をとりもどしていたそう だ。木のぬしと、自衣の人が土間に立っていたのだけが、いまも頭のなかにこびりついている。ひょっとしたら からだが丈夫でなかったのはほんとうかも知れんと思う。

子供のころから、裏山へ登り、夏の川でちゃぶちゃぶやった。東京へ出てからは、一人で重いリュックを脊お って、何日も山の中をとぼとぼ歩きつづけた。山からくだったら、絵をかいたり版画をつくったりした。絵はた くさん郷里の人びとが手もちしている。版画は雑誌などの表紙をいれると、二千点ぐらいにはなろうか。しかし 最近のものは別として、ほとんど散らばって手元にはない。

以前のこと、郷里で「とほとば五十年」という題で三百五十点、父とわしの二男の仕事も併せならべた展覧会 を、南海放送が開いてくれた。わたしの仕事のひと区切りであった。ほっと一息ついたところで、上半身全体に 熱傷を受けた。そのあとながいこと制作できなかった。

その後講談社からすすめられるまま、「とぼとぼ六十年」の展覧会が東京で開かれた。初心にかえろうなどと、 大げさぶるわけではないが、山歩きもできない、山から飛びおりる気持になって、再び心の中の山へ登ろうと思う。

この画集をつくることになっても、手元には、旧い作品は少ない。外国にあるものを借りたり、講談社の写真 部の人らによって、四国へ行って撮影してもらった。しかし、第二次大戦で消失したものも多かろうし、外国 や、日本には、まだ、思いもよらぬものが残っているかも知れんが、一年近くかかって、探し求めた作品群によ って、本画集は刊行された。

終りに本画集作成に当り、朝日晃、稲垣知雄、串田孫一、熊谷榧、中島理寿、室生朝子、片山武松、清水仁熊、織田新、二名小学校、南海放送株式会社、愛媛信用金庫、松崎茂和、早田清美の諸氏、特に講談社の佐藤貞介氏には絶大なお世話になった。最後に、この本画集ができるもとはといえば、小林万吾、平塚運一、恩地孝四郎、前川千帆の先生がたの、導きよろしかったことによるものと、深く頭をさげるものである。
昭和五十四年四月 畦地梅太郎


こちらは以前に買取したものになります。畦地梅太郎・人と作品 限定200部ですのでこちらの方が、現在は入手難易度が高いかもしれません。

 

 

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