今までの買取事例で、特に説明もなく巻子本という言葉をつかってきました。中には巻子本と聞いてぴんとこない方もいらっしゃるかもしれません。
紙を糊でつなぎ合わせて後方から巻き込んだものを一般的に巻子本と言います。俗に巻物といった方がわかりやすいかもしれません。ですので私達も説明文では通常巻物と表記します。
ただしこの巻子本は最初の部分はいいのですが、後ろの文部分を読もうと思ったときに最後まで伸ばしていかなければなりません。巻き戻すときもスムーズにいかなかったりします。もちろん現在では一般的ではありませんが、江戸時代や明治時代に作られたものや古典の復刻版などで今でも流通するものも存在します。また意図的に巻子本にするものもあります。買取の際には巻子本は流通部数が少ないため、珍しいものが多く、買取価格が意外に高くなることがあります。