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牧野植物学全集・猿の腰掛け類きのこ図鑑等 植物書買取 さいたま市南区より

植物集説・植物分類研究・日本植物図説集・植物随筆集・牧野植物学全集

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牧野植物学全集・猿の腰掛け類きのこ図鑑等宅配買取

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牧野植物学全集・花道古書集成

 

花道古書集成・5冊
斯界の文献を蒐集複版して永遠の保存に供へ斯道の正しき資料となし古さを覚醒せしめ新らしさを啓発する

時は移り思想は動く、人文の發達は寸時息むを許さない、世は、挙げて科学の指す方向へと波垂れている。
由来花弁芸術は一面に於ては創作を期するの造型藝術であり、他面に於ては亦人間生活の精神食糧としての使命を持つて居り、時代の背景と社會の反映とを無視しては存在の意義を失ふ事言ふを待たない。

顧りみて吾花卉藝術界の現在は果して如何であらうか。
立華、格花の如き古典藝術を継承する者、果して古典の真意を誤つては居ないであろうか。 將又近時流行の盛花投入家の多くが誇稱する如く、果して先人の研究に見るべきものが数なかったであらうか。

吾人は遺憾ながら無條件にて肯定する事に大なる躊躇をなさざるを得ない。 古典派の多くが伝統的傳統に偏して古典の形骸を守り、革新派の大多數は先人の研究を軽んじ、而も一進一退未だ何等の見る可さ境地を劃し得ない。

附され、或は運ろ伝統に言寄せて史家への壓迫をさへ辭せざるの風が見え、あたら珍籍宝巻も當に煙滅に頻し、偶々現存するものは藏書家の堂奧に深く閉藏せられて徒らに虫蝕を餘儀なくされている。
本邦獨自を以て其誇とする花弁芸術文献全く風前の燈火とも言はん状態に置かれている。吾等華道沿革研究會は深く期する所あり、茲に花道古書集成を編纂し、浴く斯界の文献を蒐集複版して一は永遠の保存に供へ一は斯道の正しき資料となし、古さを覚醒せしめ新らしさを啓発するの使命を果したいと希る。

敢て花弁芸術家並に之が愛好家への好侶伴たるを信ずる次第である。 終りに本集成刊行に際し貫重秘藏の珍籍を快く貸與されたる安達潮花氏に謝意を表す。
昭和五年二月

こちらは牧野植物学全集 5冊。植物集説・植物分類研究・日本植物図説集・植物随筆集・牧野植物学全集、昭和10年代に発行されたものです。

本篇今回植物集説トシテ出シタモノデアル、篇中ノ文章植物隨筆集ト同樣必ズシモ其発行ノ 年月ヲ逐フテナク、又此ク不順序に爲セシコトニハ別ニ大シタ理由モナイ、何ニテモ従来世二公ニナッテキタモノラ殘リナシニ盛リ上ゲルノガ本全集デアルカラ其間別ニ懺然タル順序は設ケナカッタ。

舊イ年に公ニシタモノモアルノデ從テ其說ノ舊クナッタノモアレバ又學名ナドモ改訂セラレタノモアルノデ今日進步シタ眼カラ其レ等ヲ眺ムレバ頗ル時代後レトナッテ牛ルモノガ勘ナクナカラズ、故二事實並二學名ノ適用ガ今日ノ私ノ持說ト齟齬シ又弁搭シテ牛ル場合モ見付カルコト、思 ハレル、然カシ其レガ其時分にハ最モ「ベスト」を盡シタモノデアッタガ今日、我邦斯学ガ進步シタノデ自然石ノ樣ナ結果ヲ招来シタモノデアル、畢竟是レハドンナ人ガ書イタモノモ同樣デ其處二謂ユル温故知新ノ味ガアルト謂フノデモアラウ、瀏覽ヲ賜ハル君子ハ能ク其邊ノ消息ヲ解シ テ頂キタイト祈念スル 

昭和十年七月一

こちらは牧野氏が書いたものではなく、牧野氏が蒐集した蔵書の目録です。合計4冊発行された昭和末期の文献ですが、昭和10年代に発行された上記牧野植物学全集よりも見かける機会は少なく、発行部数は少ないかもしれません。牧野文庫蔵書目録(和書・漢籍の部)(論文・逐次刊行物等の部)(邦文図書の部)(洋書の部)

牧野文庫蔵書目録(和書・漢籍の部)(論文・逐次刊行物等の部)(邦文図書の部)(洋書の部)
博士が長い学究生活を通じて蒐集せられた植物学書その他あらゆる分野にわたる膨大な書籍で、博士の御逝去後、御遺族から愛用の遺品とともに高知県に寄贈せられたもの

発刊に当って
牧野文庫の蔵書は、牧野富太郎博士の著書をはじめ、博士が長い学究生活を通じて蒐集せられた植物学書その他あらゆる分野にわたる膨大な書籍で、博士の御逝去後、御遺族から愛用の遺品とともに高知県に寄贈せられたものです。

当県では、博士の植物学界における事蹟をあらためて認識していただくとともに、広く学術研究の用に供するため、かねて図書目録の編集を計画し、昭和56 年3月「牧野文庫蔵書目録(洋書の部)」を刊行しましたが、今回その第2巻ともいうべき邦文図書の目録を完成いたしました。

和書、漢籍の目録についても年を逐って刊行の予定ですが、編集上の稚拙をお許しのうえ御高覧を願いたいと存じます。
刊行に当り、この貴重な書籍を寄贈くださった博士の御遺族に心から感謝申
し上げます。
昭和58年3月
高知県立牧野植物園長 竹内陽一


牧野文庫の蔵書約4万数千点は、植物学者故牧野富太郎博士が御逝去後、御遺族から高知県に御寄贈いただいた博士の蔵書であります。

高知県では、昭和38年に牧野文庫を創設してこれを所蔵管理し、 数理をすすめてまいりました。同時に、博士の植物学界における功を認識していただくとともに、蔵書を広く学術研究の用に供する ため、蔵書目録の作成に着手し、昭和56年に「洋書の部」、昭和58 年に「邦文図書の部」、昭和61年に「和書・漢籍の部」と逐次刊行 してまいりましたが、ここにその第4巻として「論文・逐次刊行物等の部」が完成いたしました。

目録の最終巻である本巻の刊行に当り、あらためてこの貴重な書籍類を御寄贈くださった博士の御遺族の方々、及び本蔵書の整理目録作成に当り御指導御助言をたまわりました方々に対し心から感謝申し上げます。

こちらは覆刻北海道主要樹木図譜  宮部金吾・工藤祐舜 須崎忠助画

覆刻北海道主要樹木図譜・日本樹木図譜の最高峰
海外でも高く評価されている世界有数の傑作北海道主要樹木図譜を完全復刻したもの

樹木図譜の最高峰を極める傑作!! 
今よみがえる“樹々”の息吹き

北海道大学農学部付属植物園は1986年、 開園100周年を迎えます。本書はこれを記 念して、日本における樹木図譜の最高峰 といわれ、海外でも高く評価されている、 世界有数の傑作『北海道主要樹木図譜』 を完全覆刻したものです。 

その描画の精密かつ生き生きとした表 現、斬新な構図は、高度の印刷技術によ る自然の色彩の再現と相まって、古くか ら“幻の名著”として知られていました。 解説は和英両文により、正確にして広範 かつ詳細にわたっています。 

大型図版の迫力を生かした、鑑賞のた めのボタニカル・アートとしても、他の 追随を許さない、静かな深い味わいをも った作品です。 “樹”が教えてくれる自然の造形と色彩 と質感のイメージに満ちあふれた、デザインのための画像集ともいえましょう。

本書の特色
日本の落葉広葉樹林帯の主要樹木85種を1 種1枚に収録。各種ごとに花または果実の付 いた枝を中心に、花および果実の解剖図、葉、 冬芽、さらには種子から発芽に至る成長段階 等をほぼ実物大または拡大して細密に描写。 四六4倍判(縦370mm×横260mm)の大型図版に 巨細もらさず描写されています。

描画および色彩の美しさ、大判の特質を十 分に生かした構図の妙により、ボタニカル・ アートとしても高い評価を受けています。額 に入れて絵画として鑑賞もできるよう、図版 は1枚づつの印刷としました。

学名に関する完璧な記載に始まり、和名・ 俗名・アイヌ名をも網羅。解説は日本語・英 語両文でなされ、形態から産地・分布・用途 に至るまで広範・詳細にわたっています。索 引は学名、各種の同名を含む和名が各巻ごと に設けられ、さらに総索引も付されています。 

なお、この覆刻版には新しい学名と、和名の 総索引を付け加えて、検索の便宜をはかりま した。 ◇原図譜は、その以前はもとより、今後とも これだけの作品は見られないのではないかと さえいわれています。覆刻版の製作にあたっ ては、石版印刷による原図譜の風格を現在に よみがえらせるべく、あらゆる可能性を追求 しました。原本の選択にあたっては1枚1枚 吟味し、用紙の検討から製版の方法まで何度 もテストを繰り返しました。用紙は本図譜の ために、特種製紙に依頼して特漉した新製品 “きたこぶし”を使用しました。原図のもつ樹 の質感としっとりした雰囲気が格調高く復元 されています。

この案内書の図版は原寸です。

原著『北海道主要樹木図譜』について 大正2年(1913)、北海道庁からの「北海道主要樹木の 選定及びその図譜調製に関する件」の委嘱によって着 手され、大正9年(1920)の第1輯発行から、昭和6年 (1931)の第28輯まで、19年の歳月をかけて作り上げら れました。その間には、関東大震災により印刷中の原 版が「烏有に帰す、という困難に遭遇したこともあり ました。当時の北海道帝国大学教授宮部金吾博士のも と、同大助教授工藤祐舜博士が解説・記載の任にあた り、北海道庁技手須崎忠助氏が作図を担当、印刷は東京神田の三秀舎が引き受けました。最高のものをつく るために、自然の色彩と形状を再現することを徹底的 に追求し、解説は正確・詳細をきわめ、印刷は当時、 印刷界の雄と謳われた三秀舎舎主島連太郎が「最大至 難とする写真彫刻石版術」に挑戦し、当時の技術の粋 を集めて完成した

このような、人と、時間と、技 術を惜しむことなく注ぎ込んだ三者の一致協力があっ てはじめて、北海道が世界に誇る『北海道主要樹木図 譜』が完成したのです。すぐれたものを作る条件が全 てそろったともいえる、このような図譜はもう生れる ことはないかも知れません。

足田輝一:樹木たちの一大記念碑

北海道の樹々は、札幌の大学で生物学を学んだ青春の日から、私の 足田輝一(ナチュラリスト) 親しい友であった。いまも大雪の麓や野幌の森を訪れては、そびえる巨樹の姿に、蝦夷の昔を偲ぶことが多い。学生時代に、エルムの 下で見かけた宮部博士らの大著が覆刻されて、そのページを繰ると、原著のリトグラフも美しく再現され、懐かしい北方の樹々が甦って来る。日本の自然が危機に立つ現代、これは、原始の森に雄々しく生きた、樹木たちの一大記念碑となろう。

北村四郎(榊獄学名誉教授)

手描き図譜の素晴しさ これは学術上重要な著作であるが出版芸術上からもすぐれた作品である。1年もかかって出版されたので当時でも入手困難であった。

現在は植物の原色写真図集はいろいろあるが、それらは生態の一瞬を示すだけで、なんといっても手描きの図譜にはかなわない。花、果実、種子、幼植物、花の解剖図がそろっており、懇切に見方を教えてもらえる。抜群の本著が再び世界に広く配布されることは、日本の文化を知らせるうえからも喜ばしいことである。

串田孫一(随筆家・詩人)・知と美の合体

一切の欲とは無関係に、ひたすら執念と根気によって描かれたこれらの絵図からは、匂い立つような知と美との合体が感じられる。健やかに生きる植物との対話や、生命と物との二重奏が今にも聞こえて来そうだが、静かな世界である。

蒔絵の筆を黙々と動かしておられた須崎忠助氏は、その筆先に自己を托すことなく、樹木の生命の妙なる変化に見とれつつ、18葉の植物画を描かれたに違いない。

四手井綱英(京都府立大学長):世界に誇る待望の図譜

林学、林業など特に自然にかかわりながら仕事をしている者は、まず自然を十分に調べなければならない。その第一歩は動植物を識別し、それらの生活を熟知することであろう。今回、覆刻された本図 譜は、20年に近い歳月をかけ、著名な著者たちが詳細な記載・解説をされ、きわめて細密な描写のうえ、すぐれた印刷をされたものである。道内はもとより、日本全国、広く世界の斯界の方々におすすめしたい待望の図譜であろう。

冨成忠夫(画家・植物写真家):完璧に近いできばえ

植物の姿をなんの私心も加えないで、ひたすら忠実に再現しようと 冨成忠夫(画家・植物写真家)する―その執念で作られたこの図譜には、なまじ芸術ぶった生ぐさい作品以上に、見る人の心を打つものがあります。描写は技術的 にも確かだし、画面構成にもすぐれた造形力が感じられます。ただの植物学の資料を越えて作品として十分鑑賞に耐えるものです。復 元の技術には十分神経がいきとどいていて、ほぼ完璧に近いできばえだと思います。

宮部金吾、工藤祐舜両博士による『北海道主要樹木図譜』は大正9年から昭和 6年にかけて刊行されたものであるが、その準備は開道50周年を5年後に控え た大正2年に北海道庁の委嘱により始まった。この時代は宮部博士の、札幌農学 校以来、東北帝国大学農科大学、さらに北海道帝国大学農学部とほぼ40年にわた る北日本に分布する高等植物の分類学的、植物地理学的研究が大成に向かい、博 士の下に工藤博士をはじめとする幾多の英俊が集まるなど、その研究室はまさに わが国におけるこの分野の中心的存在となっていた。また、建築用材やパルプ材 の飛躍的増産により一大発展期を迎えた北海道林業の分野からも、その業績は注 目され、成果の刊行が待望されていたのである。

このような中で『北海道主要樹木図譜』は多年にわたる慎重な推敲と回を重ね た石版図版の校正を経て完成をみた。内容はその名の示す北海道産樹木に留まらず、林内の主要低木も含めた北日本木本植物誌ともしうるものであり、植物学上 きわめて正確詳細な記述と、英文による完全な解説を特徴としている。これに加 うるに須崎忠助氏の筆になる精緻な描画は、分類学上欠くことのできない各器官 とその解剖図のほか、種子・幼苗など林業上必要とするものをも網羅したまこと に正確な作品で、すぐれた構図や色彩とも相まってわが国の代表的植物画となっ ている。これらの特色をあわせもつ本図譜は、大正から昭和初期の歴史的出版物 であるだけではなく、現在にあっても植物学的に、またボタニカル・アートとして高い価値を有することはいうまでもない。

『北海道主要樹木図譜』にゆかりある人々の間から、北海道また北海道大学の

誇りであるこの書の覆刻を期待する声がしばしば上がり、また宮部博士の創立に関わる北海道大学農学部附属植物園の開園100周年記念出版にとの希望も出されていた。たまたま北海道大学図書刊行会がその覆刻について検討していたこともあって、北海道大学農学部関係の有志が集まり編集委員会を構成、種々論議を重ねた結果、ここに実現をみるに至ったものである。

覆刻に際し、出版を快諾された宮部一郎、工藤祐信、須崎輝夫の諸氏、また刊

行に対し御協力御助言をいただくとともに、序文を寄せられた横路孝弘北海道知 事、有江幹男北海道大学長に深甚の謝意を表す次第である。本書の刊行を引き受 けられた北海道大学図書刊行会にもあわせて厚く御礼申しあげる。1984年4月15日

『北海道主要樹木図譜』の刊行は、大正2年に、本道の森林は林産物の宝庫と して将来ますます重要性を増すものであり、その森林利用と造林の実を上げるた めには、本道固有の樹種を精査し植物学上の性質を明らかにしたうえで、森林の 造成保護を図るべきとの考えから、北海道庁が北海道大学宮部金吾および工藤祐 舜両博士に作成を依頼したことに始まっております。

両博士を中心とする生態観察調査や標本採集は精力的に進められ、大正9年に 第1輯が刊行されました。その後、出版元が関東大震災で、それまで集積した多 くの図譜を焼失するなどの災難に遭いながら、昭和6年に本道の主要樹木 85 種全 図譜の完成をみたのであります。 この間、実に19年の長期に及び、調査研究にあたられた両博士はもとより、一貫して材料収集および原図作成に優れた手腕を発揮された当時の道庁技手、須崎忠助氏をはじめ多くの関係者のご労苦と偉大な業績に改めて敬意を表します。

今日、人類の生存にかかわって、緑とくに森林の重要性が広く論じられている折から、世界的に高い評価を受けながらも、当時の出版事情などから、すでに幻の文献となりつつある本図譜の覆刻の機会がもたれたことは、内外の熱い要望に応えたものと申すべきでありましょう。これは林業界・林学界・植物学界にとって意義深いのみならず、広く植物を愛する人々にとっても大きな喜びであり、関 係者のご努力に感謝を申しあげます。

本図譜が学術的に優れたものであることは今さら申すまでもありませんが、収録されている精密かつ正確な図版は植物画としても優れた芸術性を有し、本図譜の価値をより高めているものと思います。

北海道はこの学術的に優れかつ芸術的香気あふれる作品が生まれたことを誇り とし、本道のみならず世界の林業・林学・植物学に新たな貢献をなすことを期待 いたします。 

1984年4月25日 北流道知事横路孝弘

猿の腰掛け類きのこ図鑑 珍しい本で初見になります。一度売れれれば次回入荷するかどうかわかりませんので、紹介させていただきます。

猿の腰掛け類きのこ図鑑
サルノコシカケ類のキノコ200種の図鑑・1頁に1種ずつ解説する・カラー写真・排列は科別・巻末に五十音順の和名索引

わたしたち「神奈川キノコの会」は故今関六也先生のご指導のもとに発足し、先生に育てて頂いたこと を誇りにしています。それにもかかわらず、先生ご専門のサルノコシカケ類についてもはなはだ不勉強で あったことを、先生のご指導が得られなくなった今、痛切に反省している始末です。わたし達は、せめて サルノコシカケ類を勉強する手がかりになる図鑑をつくることで先生のご恩に報いる気持ちを表し、生態 系のなかで還元者として重要な役割を担っているサルノコシカケ類を学ぶ仲間が、一人でもらえることを 願って本書の刊行を計画いたしました。残念ながら力不足で問題点も多々ありますが、それぞれが問題提 起とうけとって頂き、今後の解明と各位のご指導が得られればうれしく存じます。近年、神奈川キノコの 会の顧問団に青島清雄先生が加わって下さいました。先生が現在わが国サルノコシカケ類研究の第一人者 であることは改めてここに記すまでもありません。多くの先生方にご指導を頂きながら学びつつ進めてき たこの「サルノコシカケ類図鑑」の仕上げに、もっともふさわしい指導者を得たということであります。 青島先生のご校閲を頂けたことで、筆者の拙い原稿にも魂が宿ったという思いがいたします。先生に深謝 申し上げる次第です。

今関六也先生がまだ、わたしたちの会の役員会にご出席下さっているとき、サルノコシカケ類の図鑑を つくりたいという希望意見を申し上げたところ、サルノコシカケ類をろくろく勉強してもいないわたしの 由し出に、先生は呆れて、ご返事もない有様でした。しかし、会の総会に森林総合研究所の服部 力氏を お迎えして猿の腰掛け類勉強法を講演して頂くようとりはからって下さったり、鳥取菌尊研究所の前川二 一郎氏をご紹介頂いてコウヤクタケ類について、ご指導頂けるよう配慮して下さるなど、着々とわたしの 希望実現の布石を打って下さっていたのです。以後、今関先生は健康を害されて、直接、先生のご指導を 頂くことはできませんでしたが、服部力さんには10回以上にわたり、計120個もの標本の同定をお 願いし、そのたびに懇切な解説のお手紙を頂きました。前川二太郎さんにはダンボールいっぱいの標本をお送りして同定のお願いを申し上げたところ、ていねいな同定ラベルをつけて返送して下さいました。有 能な研究者として、数々の業績を挙げつつあるたいへんご多忙な両先生にとって、どんなにご迷惑であっ たことか、わたしにとってどんなに有り難いことであったか感謝のことばもありません。

本書の刊行は「神奈川キノコの会」の組織的取り組みによるもので、標本や写真について多くの会員の ご協力を得ました。特に、神奈川県立博物館の生出智哉氏、平塚市博物館の浜口哲一氏、横須賀市自然博 物館の大森雄治氏、および明治学院東村山高校の布村公一氏にはそれぞれ所管の標本を今回の資料として 活用させて頂きました。写真は本会顧問の富永時任先生はじめ会員の生出智哉、大森雄治、政直彦、山 崎弘行、布村公一、神田多の各氏のご協力を得ました。それぞれの写真にお名前を記しました。名前を つけてない写真はすべて城川の撮影です。本書を出版軌道にのせるににあたっては本会顧問の曽根田正己 先生に特段のお世話を頂きました。また、会員の政直彦氏には格別物心両面でのご支援にあずかりました。 ご協力を頂きながらお名前を記さなかった方々も少なくありません。ご指導、ご協力を賜わったすべての 方々に心からの感謝を捧げてやみません。最後に、内容のお粗末さを叱られてもいいから、それでもやは り、今関六也先生にぜひ見て頂きたかったと切に思います。

城川四郎

 

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