宅配買取事例 東南アジア島嶼の蝶・世界大博物図鑑・など植物図鑑ほか段ボール3箱送っていただきました。東南アジア島嶼の蝶は1巻のみですが、貴重です。ありがとうございました。時間があれば何点か具体的に紹介致します。
日本列島は,雪の消えない大雪山から亜熱帯の西表島まで変化に富んだ 自然に恵まれており,そこに生息する生物も非常に種類が多い。全動植物
を占める甲虫は,今までに日本から8,800種ほど知られているが,実際 にはその倍以上の種がいるものと推定されている。研究が充分に進めば, 日本の甲虫は全ヨーロッパとほぼ等しくなり,北米大陸の4割程度の種数
になると思われる.
甲虫目にこれだけ種類が多いということは,研究者や同好者にとって種 名を調べることのやっかいさを意味する. 今回保育社で企画された原色日 本甲虫図鑑のシリーズは,できるだけ多くの種を原色で図示するとともに, 検索表や併記種も加えて正確に種名の同定ができるように配慮されており、 日本における甲虫分類学の成果を結集したものである。
今回の図鑑は4巻からできており,第II巻からIV巻までの3冊は上に記 したような通常の図鑑の形をとっている. これには,日本の甲虫約6,000種 を図示するとともに, 併記種を含めて7,000種が収められている。 このう ち, 1,500種はこの図鑑ではじめて図示されるもので, 琉球や小笠原の甲虫 の多くはこの図鑑ではじめて同定が可能になった. しかし, 原色図鑑とい う性格上解説ページ数に制限があることや, 微細な種は特徴を写真で表し にくいという事情があることなどから, 充分に意をつくせなかった群があ るので,同定の参考となる主要な文献を第1巻にあげておいた。
第I 巻は,通常の図鑑とは全く異なった新しい内容のもので, 甲虫の形 態,生活,系統進化, 成虫と幼虫による科の検索表などを含んでいるこ れらは,第II巻以降を利用するための手引書としてだけではなく, 今まで に世界各地で発表された甲虫に関する研究を日本の種を中心にしてまとめ たものであり,甲虫学の入門書となるように配慮したつもりである。