今日はアメリカの方から弓道の本についてお問い合わせをいただきました。近世日本弓術の発展です。著者は石岡久夫氏で現在持ち合わせのある本は弓道入門だけでした。玉川大学出版部の発行ですので、おそらく発行部数が少ないので見かけることがほとんどありません。こちらは時々入荷するのですが、それでも比較的珍しい本ですのでここで紹介させていただきます。石岡氏の編集で日本兵法全集・下記の近世日本弓術の発展をお持ちの方でご売却をご検討の方は是非よろしくお願いします。入荷した場合近世日本弓術の発展はアメリカ行きですね。
Hi I’m looking for a book titled Kinsei Nihon Kyujutsu No Hatten (The Development Of Japanese Archery In The Feudal Period), Ishioka Hisao Hanshi. It was printed in 1993. Let me know if you have it or can get it.
「弓道は、ちかごろますます盛んになり、その愛好者は、老若男女を合わせて、五 十万人以上に達するといわれる。永い伝統の中に生きつづけて来たわが国の弓道も、戦後は一時衰退の悲運に見舞 われたが、その後、学校体育の教材として採用されてから、若い人たちのあいだに も、愛好熱が高まって来たことは、まことに喜ばしいことである。
こういうときこそ、ほんとうに弓道の入門書が必要なのではないか―と考えて いるところへ、愛隆堂の今堀社長から熱心なすすめがあり、川村自行君の協力を得 て、書き上げたのが本書である。
弓矢に対する世人の考え方は、時代によって変化した。あるときは神器となり、あるときは武器となり、あるときは心身練磨の用具となった。現代では、もっぱら体育、スポーツの面に愛用されている。これは、単に弓矢は競技的な要素や、娯楽的な興味があるというだけではなく、弓道は、人間の生命活 動に、はかり知れない効果があるからである。
こういう時代の弓道を習得するには、はじめから、できるだけ時間と労力のムダをはぶいて、効果のある方法を選ぶことが望ましい。 私は、「初伝は奥伝に通ずる」という信念のもとに、現代弓道の儀礼や術技を、より合理的に活かしたいと願って、この本を書いた。
これから弓道を学ぼうとする人々の手引きとして、また弓道愛好者の方々の指針 となれば、幸いである。
本書の執筆にあたっては、多くの著書や写真を、参考にさせていただいた。一々 記さないが、紙上をもって、厚くお礼を申し上げる次第である。