もののふ名鑑など軍事書・戦記書・歴史書買取 品川区上大崎より

もののふ名鑑など軍事書・戦記書・歴史書など宅配買取事例。なおもののふ名鑑は、非売品で、山梨県の「旧小渕沢村・旧篠尾村の西南の役から大東亜戦争の間100余年の戦没者並に従軍・軍籍者を網羅しての記録」で写真名鑑になります。

本稿は、中央師道訓練所養成科第一部甲類生、及び中央警察學校本科生に對して講義せる滿洲國 史の草稿に基づき、治安部の依嘱を受けて執筆したるのである。

もと講述の時間に制限あり、又記 逃を急ぎ本年八月より三ヶ月間、公務の餘暇を見て書き上げたるものであるから、全體の構成、叙 述の方法はもとより立論の基礎、材料の据撫に乱漏不備な點が少くない。 その旨趣とするところ は初學者をして、滿洲國土の沿革及び滿洲國建立の事情と理想について、 そのあらましを了得せしめようとする點にある。國民的智識としてどれ位が必要であるかと言ふ量的方面と、將來個個 の問題を深く究める場合、現在の研究がどの程度まで進んでゐるかと言ふ質的方面とを考慮して書いたものであるが、出來上ったものが甚だ不完全不滿足なものであることは遺憾である。 博雅の諸士の御示救を得たいものである。

建國十周年を前にして「道義國家」滿洲帝國存立の意義は益々重大性を加へつある。新らしい世界の歴史は滿洲國の建國に創るとも見られる。我々はその渦中にある者としてこの國建立の 縁由と理想を究め、「道」の顯揚賞竣に専心努力するところがなくてはならぬ。本稿がこの為に初學の人の津梁となれば幸である。

「もののふ名鑑」発刊にあたって
戦後すでに三十七年、その間におけるわが国の産業経済の発展と文化の向上には、まこ とに目覚ましいものがあります。

しかしながら、この陰には、明治以来何度かの事変・戦争の歴史があり、これらの国難 に際し、またとない青春を捧げて、祖国の興隆と同胞の安泰を念じつつ、勇躍戦 場に赴いた旧軍人の方がたの筆舌に尽 くせないど労苦があったことを忘れることはできません。とりわけ、いとしい肉親やなつかしい郷里を遠く離れ、あるいは山野に、あるいは海洋に、家族の平安 と祖国の発展を祈りながら、進んで国難に殉ぜられた、県下二万五千柱の噂 い犠牲があったことを思うとき、今なお、強く胸の痛むのを覚えます。

「私たちは、現在これらの同胞の織牲によって築きあげられた平和と繁栄を享受し、日日充実したしあわせの生活をっているわけでありますが、この度、小淵沢町の旧軍人の有志の方がたが、「もののふ名鑑」を発刊されますととは まととに意義深いものと心からなる敬意を表します。

戦後生まれの人が国民の過半数を占めるようになった昨今、「戦争体験の風化 」がよく話題になりますが、私たちは、私たちの世代が味わった、あの悲惨な戦争を再び繰り返さないため、また、何物にも換えがたい平和の尊さをより一層
深く噛みしめ、その意義を正しく後世の人に伝えるためにも、本誌の発刊はまことに時宜を得た事業であると思います。

今次大戦の戦没者をはじめ、建軍以来のそれぞれの戦禍にあって犠牲となられた護国の英霊に対して、心からなる追 悼のまことを捧げるとともに、ど遺族ならびに旧軍人の方がたの援護につきましては、県民の皆様と共に十分意をそそ いでまいる決意であることを、この機会に改めて報告し、巻頭のことばに換える次第であります。
昭和五十七年八月十五日
山梨県知事 望月幸明