埼玉県ふじみ野市にて 南京戦史等軍事書その他6箱 専門書買取

【出張買取事例】埼玉県ふじみ野市にて軍事書など6箱。
軍事書・歴史書・地図・図録その他多数の中から軍事書メインに何点か紹介させていただきます。数が多く掲載しきれませんのでごく一部ですが紹介させていただきます。

南京戦史

空挺部隊写真集

こちらは軍事書ではありませんが、目を引いた一冊です。
信濃の祭　昭和20年発行で序文が柳田国男と石井伯亭という豪華執筆陣。カラー26図版でおそらく信濃では当時有名であった祭りを図版と文章で紹介しています。作画は長野県下伊那郡出身の須山計一氏。昭和期に活躍した洋画家・漫画家です。「現代世界漫画集」「漫画の歴史」なども手掛けていた方です。終戦直後の発行ですのでおそらく部数は少ないのではないでしょうか。一点ものですし、せっかくですのでいくつか図版を掲載します。

柳田國男

祭の美しさ、祭の空気にこもる柔かな古風な感じというものは、言葉には写し難く、写真にも容易に伝えられぬものということは、夙くから自分も知って居たが、今度、長野縣農業會の畫集を見るに及んで、其以上に更に村々の祭、微妙な點に於て村毎に少しづつ、ちがいを持って居るということを教えられた。各郡一箇所の、やや知られたものだけを拾って見ても、もう是ほどの特色というものが目に立つ。是をただ一つの概念に基づき、もしくは各自の 故郷の例から類推して、日本全國皆同じと思っていたら、遠い昔の世の文化を理解する上に於て、どの位大きな損害であったか知れない。私などの知る限りでは、神祭りの行事は中世以來、次々と改變せられて居る。

殊に都會の流行が手本となって、新らしい催しものが幾つでも附加わって居る。そういら中に於て國の端々に、是ほどにもまだ多くの古例が残っていたということは、今日の時勢としては言おう樣も無い心強さであり、又是からの學問の大切な足掛りでもある。須山計一君の如き氣持の人は、是からもなお大いに辛苦しなければならない。

そうして我を空しうして多くの同志を集めなければならない。長野縣農業會の文化部の諸君は、たゞ一國の好事業に率先し得たということに満足するのみで無く、更に此感銘を國內の今なほ迷う者に、得達しなければならない。問題はただ郷土の誇りというような小規模のもので無いのである。

日本の隅々には、斯ういう素朴な美しさを抱えながら、またその民族的な深い意義に、心付かずに居る者が多かりそうに思う。どうか成るたけ弘く此一巻の書が、遠近各地の愛國者の手に頒たれんことを、心から私は祈念して止まない。

昭和二十二年三月

もう1点は満州写真集で補巻とともに2冊。満州国は戦争に伴って日本によって建国された国ですから、広い意味で軍事書とも言えますが、内容的には各都市の写真集です。満州開発四十年史発刊以来蒐集した写真の中から風景その他の写真を収録。満州開発四十年史も入荷したら紹介いたします。満州の写真集としては比較的スタンダードで当社では少なくとも5-6回は販売しております。日本図書館協会選定図書で収録写真508枚

満洲慕情は、またとない貴重な記録写真で、明治 大正、昭和と、それぞれ思い出の深いなつかしいも のばかりで感無量の一語につきます。私どもの青春 思い出がこの一冊にもりこまれていて、大連、 奉天、山海関、長春、公主嶺、四平街、吉林、ハ ルピン、チチハルと、満鉄で動きまわった全部が収録されていて、わが生涯のよき記念帖として愛蔵いたします。 
東京町田市 宮田晴雄

この本を手にしたとき、全満各地の資料の豊富な こと、よくもこんなに集められたことと一驚いたし ました。彼の地で生れ人生の大部分を送ったものに とっては、特に感慨ふかいものがあります。喜びも 悲しみもともにして来た土地だけに、往時を思い、 望郷の思いせつなるものがあります。
北九州市 石丸順二

私は満洲で生れ育ち、若き青春の大半を満洲で過 ごしました。世界地図の色の変った現在、私にはそ の生れ故郷も、なつかしい母校もありません。戦後十五年を経過した今日、昔の姿そのままを〈満洲 慕情によって見せていただけることを感謝いたしま す。現物を拝見して、その装幀のみごとさ、内容の 豊富なること、貴社の企画に対し心からなる敬意を表します。
名古屋市 伊勝清一 

満洲慕情三冊落手いたしました。心おどり胸のしめつけられる思い、こみあげる感情をおさえること ができませんでした。大連を生れ故郷とする娘のた めにプレゼントするつもりです。
福岡県継手 石山フヂエ 

今回は、在満記念アルバムである満洲紫情を拝受 ただただ感謝の一語につきます。見れば見るほどそ の内容の充実さに心うたれ、昔なつかしい思い出に ふけっています。装幀、値段の安さ、まったく ありがたい極みです。
千葉県吉野経治

平城山・奈良基地25年の歩み　奈良基地とは関西唯一の航空自衛隊の基地でこの本は写真を主とした目でみる基地の歴史ともいうべきものです。航空自衛隊幹部候補生学校記念誌編纂委員会編集で昭和57年に発行されたものになります。航空自衛隊の写真集でレア度高し。

昭和三十二年三月、奈良の地において幹部候補生学校が編成完結し、奈良基地が開設されて、本年で丁度二十五年になります。これより前、幹部 候補生学校の前身が浜松、防府にありましたが現在の形態を整えたのはこ の時期になります。

爾来二十五年間、幹部候補生学校は時代の要請を受けて、その課程に色々と変遷がありましたが候補生教育を一貫して続けてきました。この間、 二万名以上の課程修了者を、また一万名以上の候補生を送り出しました。 このように奈良はまさに航空自衛隊幹部養成のメッカであり、幹部全員の故郷でもあります。

奈良はまた、国の「まほろば」といわれるように日本民族の歴史と文化が至る所に脈々として伝えられており、また美しい山河に囲まれ、幹部候 補生の人づくりには最適の場所であります。このような環境の中で、地元 の皆様の暖い理解と支援の下、教育が続けられることは航空自衛隊にとっ て誠に幸せなことといわねばなりません。

我々は二十五周年の節目に当り、この歴史と伝統を後世に伝えるべく記 念誌の発行を思い立ち、昨年九月委員会を発足させました。記念誌の内容としては、「写真を主とした目で見る基地の歴史」、「幹部候補生生活の紹 介」及び「諸資料」でスタートし、関係者の努力により今回ようやく発行 の運びとなりました。発行に当り、空幕長、奈良県知事、奈良市長等の貴 題から御祝詞を頂いた事をここに厚く御礼申し上げます。 今後関係上司の御指導、地元の協力を得つつ奈良基地を全航空自衛隊の

心の故郷としてふさわしいものにすべく、益々充実発展させてゆく事を誓い、発刊のことばとします。