富士学報ほか各種仏教書 【東京都中野区より】

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創刊によせて
日蓮正宗総監早瀬道応
このたび正本堂落慶を記念して富士学報を創刊するにあたり、まずもって御法主日達上人猊下の格別な御恩徳と、日頃の御指南の賜物であることを謹みて謝し奉るものであります。 思うに大聖人様の仏法は、末法の如何なる衆生も悉く救済する唯一の正法であります。されば、私達は信心を根本として行学の二道に励み、広宣流布に精進しなければならないことは当然であります。

しかし、その当然のことがなかなか行なわれ難い、それは仏道を求める信心の如何によって起るものであります。病気の者は病気をなおさなければなりませんが、病気よりももっと恐ろしい懈怠によって
真剣さを欠き、大事な御法門を学ばないとあっては誠に御本尊にも猊下にも申し訳けないと思います。

勉強しない者は必ず破れます。今日、御法主上人猊下の御威徳と総講頭池田先生の外護によって、名実ともに世界第一の宗門に生き乍ら、猊下の弟子として精進もせず御師範の御恩徳になれて徒にその恩恵だけをむさぼり怠っていては、獅子身中の虫となるでありましょう。

御法主上人猊下のあらゆる会合における御指南といい、この度の富士学報の誕生といい、ひとえに我々弟手をして正法正師の正義を心肝に染めよとの猊下の深き御慈悲に外ならないと信ずるものであ ります。我々は愚鈍の弟子であっても、心より猊下の御指南を身に帯して、この富士学報を愛し、この学報を資料として教学の研鑽に励み、さらに我が名を此の学報にとどめることを歓喜するに至らねばならないと思います。

正本堂落慶のよき年にあたり、猊下の弟子である我々は、師の心を心とし、わが御師の歩まれた止職断眠の御姿を鏡として、行学の道を楽しみ、今後とも僧俗一致して宗内のため、広布のために内容を充実して精進を誓いあいたいと思います。

ここに所感の一端を記して発刊にあたり、私の挨拶といたします。