埼玉県和光市にて武田流軍学全書など歴史書9箱買取
大量につき掲載しきれませんので一部のみ抜粋です。今回紹介させていただきますのは山田家伯爵文書と甲陽軍鑑などを収録する武田流軍学全書です。昭和10年発行で3冊セット。やや状態が悪かったのですが、他の歴史書等興味深いものも多々ありましたので頑張って査定させていただきました。この本は甲陽軍鑑のみならず武田流の兵書も収録されておりますので海外の方からも需要があるかもしれません。ありがとうございました。
一、本書を武田流軍學全書と稱し、甲陽軍鑑の外、權威ある當流の兵書十三篇を収む、其書目は左の如し。
一、甲陽軍鑑 世に流布するもの極めて多く、その上木は早く明暦、萬治の交にあり、 次て寛文、元麻の間に於て數種の版本出で寳永以後寛政に及び、その數十指に餘る 各本の種類に依りて那數卷數は同じからずご雖も、記事は大抵同一にて五十九品に分 てり。世に多く行はれたるは、小本拾棚本、大本二十棚本の二種なり。著書は武田家 の重臣高坂弾正昌信さ傳ふれども、軍學の始祖小幡勘兵衛景憲が、元和寛永の間に修補編纂したるものなり。詳細のこごは巻頭に掲けたる、渡邊世祐氏の序言に依りて知 るべし。
山田伯爵家文書・7冊
山田伯爵とは山田顕義氏のことで第一次伊藤内閣の司法相、黒田清隆・第一次山県有朋・第二次松方正義の各内閣でも司法相を歴任した人物で後に日本大学を創設した方です。もちろん発行は背表紙をご覧いただければわかりますが、日本大学です。ただ臨時帝室編修室編纂官の手によって筆写され、宮内庁書陵部に保存されていたことと明治天皇紀にしばしば注記されていたことは全く知りませんでした。明治天皇紀も何度か販売させていただいておりますが、買取強化品目です。よろしくお願いします。再度入荷した際には紹介させていただきます。
日本大学の前身日本法律学校の創立者は山田顕義伯爵である。本学はさる平成元年十月四日に創立百周年 という記念すべき節目に、学祖山田顕義を顕彰する意味で多岐多彩な事業・行事を展開し、多大な成果を収 めることができた。「山田伯爵家文書」並びに「日本大学百年史」の刊行は、その記念事業の一環としてい ま大学史編纂室のなかで総力を挙げて取り組んでいる。
本書は、七分冊より成り、山田顕義伯の慶応年間から明治二十五年に至る約六百七十点に及ぶ書簡、意見 書、建議書及び政府要人等から山田に宛てた書簡、その他会議録、公文書等、未公開のものも含む貴重史料 が収載されている。
山田顕義伯(弘化元年~明治二十五年)は幕末、維新期にあっては長州藩勤王の志士として、また明治新 政府にあっては文武兼備の政府要人として、軍事、内政、司法等に縦横の活躍をし、やがて内務卿、司法卿、司法大臣と顕職を歴任、わが国が近代国家、法治国家としての基礎を確立する上に多大の功績を著した人物 である。従って当文書に収蔵されている各種の文書の中には、わが国が維新以来の近代化過程で直面した諸 問題について、山田伯をはじめ政府高官がどのように考え、どう対処していこうとしたかを知るうえで重要 な役割を果たすものも少なくない。
本書の校訂整理は、昭和五十九年七月以来、高梨公之前総長のご指導の下、関係各位のご努力の積み重ねによって漸く刊行の運びに至ったものである。まことに慶賀に堪えない。