買取事例・埼玉県さいたま市緑区にて日本建築史基礎資料集成など建築書他
本建築書は時々といっても年1回程度は入荷する定番書です。大型図版集で写真のものは昭和40年代に発行されたものですが、いまだに関係者にとっては需要のある定番書で、いわゆるロングセラーと呼ばれるものになります。
我国の建築事情を他国と比較すると昭和49年時点で約2500棟が重文指定され、またそのうち約200棟が国宝指定されています。7世紀以来の木造建築が広範にわたり残っているところは世界広しといえども日本だけとのことでこうした種類の建築書を発行するのは、昭和40年代ということもあって難事業だったことは想像に難くありませんね。
本集は国宝および重要文化財に指定された重要建造物を中心として、諸様式を代表する三百棟に関する永年の調査・研究を綜合整理し、厳密に編纂した資料集である。
各建造物の平面・正面・背面・両側面・横断面・縦断面・天井見上・矩計・詳細の各図面と資料写真の完収に加えて、様式・手法・構造形式・現状変更・修理後補等の記録および建造物の創立・沿革・古図・復原図・参考文献などの補助資料をも網羅し、建築史・美術史の研究者にはいうまでもなく、現場の設計者の要求にも応じる、文化史研究上の重要な基礎資料集である。