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こちらは前回の空手・武道関係の本の続きです。整理したところ、前回紹介しきれなかった分になります。
こちらは復刻版が出ていますので、内容的には今でも読めるのですが、お譲りいただいたものは、昭和9年の初版になります。ありがとうございました。
護身術秘伝・空手拳法・セーパイの研究・附秘書武備志 摩文仁賢和
本書の内容は四部からなる。
第一編は「空手道の型」、第二編は「基本技術の理論と練習法」、第三編は「空手道の歴史」、第四編は「沖縄の空手・古武道界」である。この四部から成る本書は、い わば上地流空手道過去50年の総括であり、今後の上地流の再出発の基点になるものである。それ放 に、本書は決して入門書とはいえない。特に、第一編の「「空手道の型」は、上地流の諸技法の濃 縮された結果としての技術専門書的な資質をおびるものである。従って、論の進め方も、第一編においては、読者が上地流の空手に、かなりの程度、通じていることを念頭においた結果であることを承知していただきたい。
本書の第一編の「三戦の型は、町田宗孝氏の論文「三戦論考」で、その最後を飾ってある。 「三戦論考」は町田氏の特別寄稿であり、医者としての専門的な立場と、自ら修業を重ね、空手道を体 得した者のみが感応し得る立場から、上地流空手道の技法面の基本をなし、体練の基礎をなす – 戦」を論述した極めて貴重な論文である。
また、本書の第三編「空手道の歴史」は、大学で教鞭をとる局呂城緊氏の特別寄稿であり、「空手道の歴史」と題し、膨大な資料を駆使し、学問的手法を存 分にふるって、斯道関係の書ではかつてみたことのない豊富な原史料を紹介しながら、空手道史を 綿密に紐解いている。この高宮城氏の「空手道の歴史」は流派という次元をこえて、斯道に関係する 人々に多大な影響を与えるものと確信する。この二つの寄稿論文によって、本書の価値が一段と高 まったことは特筆すべき事実である。高宮城繁・町田宗孝両氏の御好意とその労苦に対し改めて感 謝の意を表する次第である。
本書は、既に触れたように、上地流空手道の過去50年の歴史に一つの区切りをつけるものである。 その意味で、本書は極めて重要な意義をもつものである。これからさき、人間のもつ価値観は多様 化の一途を辿り続け、変動の嵐に遭遇し続けるであろうが、上地流空手道も、時代の波と共に、変 わって行くものと思われる。だが、いかに人や時代が変わろうとも、本書が、時代や人間を超越し て、上地流空手道の基礎的な規範性を発揮する唯一の典拠になることを、私は信じて疑わない。私 は、本書が、上地流空手道の行く末々を照らす永遠に消えることのない真理の灯になることを祈り、 あわせて日本武道界全体の発展のために、本書がいささかなりとも役に立つことを念じてやまない ものである。
賢友流空手道・第二代宗家・友寄隆一郎追悼誌
賢友流空手道第二代宗家・故友寄隆一郎先生に対して心より哀悼の意を捧げます。平成26年7月4日午前11時30分過ぎ、稽古を前にして道場の控え室で休養している時、 雪野博満先生より宗家の悲報が届きました。
「えっ」と我が耳を疑いました。「信じられない」、全身の力が抜けてしまいました。 日頃から、ご令室には「宗家の体調は?」、愛子先生には週一回道場で顔を会わす毎に「宗家はお元気?」と問うていました。その度にご令室、愛子先生共に「大丈夫です」と返事をい ただき安堵していましたのに。私の所に悲報が届いた時には既に家族葬が終わって4日経過していました。このことは宗家のご希望で身内だけの家族葬であったらしい。
これも宗家・友寄隆一郎師らしい、最後の我がままだったのでしょうね。 しかし、我々門弟としては一抹の寂しさを感じました。
宗家にはまだまだ長生きしていただき、今尚、問題が山積している我が国の空手道界正常 化を図るために種々の提言をしていただきたかったのが本音です。
長年、武道空手の研究に裏打ちされた技術と理論を武器にして歯に衣着せぬ発言で空手道界の変革を図って欲しかったのも事実です。
宗家の発言は一部の方に誤解されたり、批判を受けたりすることもありましたが、宗家は それらに臆することなく更に真実を求め、常に我が道を邁進し続けられました。
ご存知の通り、第二代宗家は幼少時より開祖・友寄隆正翁より空手道の薫陶を受け二代宗 家継承後は、特に武道空手道の研鑽に励み空手道を心より愛する武人でありました。
この度のご逝去は、まさに空手道界の巨星堕つという思いです。 今後は第三代宗家を中心に我々門下生一同、力を合わせ歴史と伝統ある野友流を守っていき ます。更に賢友流空手道を通して国民的課題である青少年の健全育成、他者への献身が実践 できる人材育成、国際平和に貢献できる人づくり等を目指し努力精進をいたします。
皆様方の尚一層のご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げます。 尚、この追悼誌に玉稿を賜りました三本同、津山克典、山根成美、入江一美、村上和定、 台湾文化大學の許明峰、イタリアのクラウディオ・キカレッラ先生方をはじめ、関係各位 に心より厚く御礼申し上げます。
追悼誌の内容については何分時間的な余裕がなく私の独断で編集しましたので編集不備、 変換間違い、脱字等がありましたら故友寄宗家に免じてご容赦下さい。
感謝
第二代宗家友寄隆一郎・妻初枝
宗家・友寄隆一郎が平成26年6月30日に永眠致しました。 他会派の先生方、各大学空手道部 OB の先生方、たくさんの友情とご支援をいただき がとうございました。心より御礼申し上げます。 また、賢友流空手道の師範及び会員の皆様方には主人の空手道に対するご理解という 良心より感謝申し上げお礼を申し上げます。
享年 78歳はまだまだ早すぎると残念がってくださる方々も多いのですが、一生を空手一筋の濃密な人生であったと許してやってくたさい。 世間の色々なご老人を見るにつけ、私はこれでよかったのだと自分に言い聞かせております。
主人は、本質は自然児であったと思います。人様に諮ったり、お上手をいったりと、 得されたりすることが苦手で性に合わない人だったと思います。そての人が地球の日本の裏側の、片道 36時間もかかるブラジルに6回もいって指道して来られたのは、単身、荷物一つで渡航(船旅)された天理大学 OB会、槇山彰男先生の空手に対する情熱と生き方に「行ってやらなくては」との愛情がそうさせたのだと思います。
又、イタリア、台湾、スリランカ等にも数回指導に行きましたが、友寄の空手を理部 子はつとしてくれている外国人の為に出向いたのだと思います。 そこには利も名誉も欲も不要な人間と人間の心の交流を大切にしたと思います。
最晩年に、主人を励ますつもりで「お父さん、本がまだできていないですよ!」と言いましたら「お前がやってくれ」と言いました。 私に仕事を残してくれたのかもしれません。 主人は生来、優しい人でした。家族に手を上げたり、物を投げたりすることは一度もしませんでした。 王人は龍になって天空に昇り、日本の空手界を見ているのかもしれません。
お父様ご苦労様でした。 どうか安らかにお休みください。
主人に「私にとても充実したよい人生をありがとうございました。」と感謝申し上げます 今後は皆様方より第三代宗家を見守っていただき賢友流空手道が更に発展します様ご指道 ご支援をお願い申し上げます。
最後になりましたが、今回追悼誌を企画、編集頂きました天理大学空手道部師範、門崎博臣先生の労をねぎらい感謝申し上げます。
編集後記
門﨑博臣
賢友流第二代宗家の訃報が届いた時、「間違いだろう、夢であって欲しい」と一瞬願 ったものです。しかし、現実は厳しくご逝去は事実であり、がっかりしました。
訃報が届いた、その日は生憎稽古日であり、稽古に集中できませんでした。 やはり私自身、精神的に動揺していたのでしょう。
葬儀は既に家族葬で終わっている由、さあ、次は偲ぶ会の開催である。幸いにこの件 は雪野博満、新本和夫、大志万宗吉先生のお三方で企画して頂くことになり安心しまし た。
私としてはご遺族に対して何かご協力できるものはないかと思案している時、ご令室 より、「宗家の遺稿集のようなものは発刊できませんか」との提案がありました。
そこでご令室に簡易な「追悼誌」のようなものであれば浅学菲才の私でも編集できる かも知れませんと発言し、発刊が決定しました。
私は昭和 33 年、天理大學入学以来、開祖・友寄隆正翁、二代宗家・友寄隆一郎師を 師と仰ぎ、その間、教育道に励む傍ら高校空手道、学生空手道の指導者として活躍する 場を与えていただきました。このような師弟関係でありながら過去、本務が多忙なため に十分なご奉公ができませんでした。そのため少しでもご恩返しになればとの考えから 「追悼誌」の発刊を企画し、今回、皆様方に寄稿をお願いすることになりました。
しかし、現在の私の体調を考えた場合、ご恩返しができるか不安な面もありました。 それは平成27年10月に予定されている天理大學空手道部創部60周年記念行事の作業 と重なる期間があり、それらと平行して編集作業がスムーズに進むかと言うことでし た。そのことを考えると毎日が憂鬱でした。そんな時、一人の教え子、高野誠氏が何 処で追悼誌の件を知ったのか「先生、体調は大丈夫ですか、私は今、関東勤務でありま すが遠く離れていてもお手伝いはできますので遠慮なく申し付けて下さい」との電話が あったのです。
この言葉を聞いて 100万の味方を得た思いであり、正直感激しました 高野氏は神戸大学、大学院を卒業し現在は(株)NTT に入社、34歳の若さで工学博士号 を取得して研究所の統括部長の要職に就いている自慢の教え子で、まさに「教え子吾が 師なり」といった心境になりました。
今回の追悼誌発刊については、天国より宗家が「門崎、ご苦労さん、頼むで」と言わ れているようです。私も近々お迎えがあると思いますが、来世に於いても宗家に説教さ れつつ空手談義に花を咲かせていることでしょうね。
最後に宗家にご縁ある方々より快く玉稿を届けて頂き、そのご厚意にただただ感謝の 念でいっぱいです。どうか、この追悼誌をご覧頂き在りし日の宗家を偲んでいただけれ ば幸いです。誠に有難うございました。
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