日蓮正宗法道院発行の観妙院日慈上人指導集 法話・指導買取
此の度、法道院第三代主管故観妙院日慈上人の「指導集 法話・指導1が、師の遺弟であり、現法道院主管早瀬日如師に依って出版される事になった。 此の快事に対し心より喜ぶものである。
以前より日慈上人の卓越した学解と布教教導の実蹟を了知していた野術にとって、上人生前の法話、指導等が出版されたらいかに素晴らしい事かという思いが何回も頭を横切った事があった。
今回の出版は種々の意味合いから、宗門の為、大いに賛同するものである。
蓋し日慈上人は若年より大法広布を常に念頭に置かれ、不撓不屈で勉学と布教に精進された。野柄もそれに関する思い出は尽きないが、上人が若年よ り命を懸けて大法弘通に注いだ情熱と気魄に心から傾倒し、その言々句々に 大いなる啓発と稗益を受けたのである。
今回の『指導集』の発刊は、先ず第一に宗門の現況に最も必要にして時機 に適したものと云える。それはこの集が、五十六世日應上人の高邁な弘通の 志を受けて、日慈上人が火の玉の如き信念と行動を以てあらゆる苦難を超克し、見事な大法弘通の実蹟を遂げられた輝かしい教化活動の内容を、光顕して余す処がないと信ずるからである。これは今、宗旨建立七百五十年の佳節 に向かい、宗門を挙げて教化折伏に邁進する時、宗門の老若すべての指導教師にとって金玉とも云うべき参考書となるであろう。また信徒の方々の信行倍増の為 、此の上ない必読の書と云えよう。
上人の『指導集』の特徴は、信心と行体と大聖人の御書の深い意義が、上人一代の実践窮行を通して渾然一体となり、大法弘通の必然性がすべてに渉って感得され、従ってまたあらゆる実社会の人々の生活への教導、指針が、大法への信心を根幹として至る処に知見される事である。
ともあれ僧俗必読の書である事を附言し、併せて此の度の上梓を計画実行した現法道院主管、宗務院庶務部長早瀬日如師及び関係者の労を多とするものである。
平成十二年四月七日
総本山御霊宝虫払大法会の住日
六十七世 日顕
発刊の辞
まずはじめに、この度の『観妙院日慈上人指導集』出版に当たり、森なくも御法主日顕上人猊下には、格別の御慈悲をもって「序」を賜り、誠に有り難く謹んで厚く御礼を申し上げます。
『観妙院日慈上人指導集』は、折伏と法華講育成に心血を注ぎ、情熱を傾け、広布のために御奉公してきた師範観妙院日慈上人の法話、指導の数々をまとめたもので、この出版はそれらがこ れからの法華講発展に少しでも役立てばと考えたからであります。幸いにも、師匠の御講や各種会合での法話、指導等は二千余本の録音テープに収められており、その一部は反訳されて法道院(法道会)機関紙『法之道』に掲載されていました。
今回の出版を決意するに当たり、まず未反訳のテープ起こしから始めたのですが、実際行ってみると、これら多数のテープを活字にするにはかなりの時間が必要であることがわかりました。
反訳中のものを後回しにし、すでに『法之道』紙上などに掲載されたもののなかから、昭和三十 八年までの分をまとめ、「法話・指導一」として出版することにいたしました。 今後も「法之道」などに掲載された法話、指導等を引き続き出版しつつ、並行してテープの反 [作業をすすめ、いずれ時期を見てそれらをまとめ、「全集」として発行したいと考えております。
何卒、宗内諸賢には、私共の微意をお汲み取りくださり、今後ともよろしくご支援を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。
最後になりましたが、観妙院日慈上人の法話、指導等を録音し、要旨を記録し、またテープ起こしをされた多数の方々に心から謝意を表するとともに、この度の出版に当たり、永栄義親師をはじめ多くの方々の多大なる御協力を戴きましたことを厚く御礼申し上げます。
また、出版に当たり種々御助力戴きました黒船印刷株式会社および同社の石本澄氏にもあわせ く測礼を申し上げます。
早瀬日如
このたび、関係各位の御尽力により、『観妙院日慈上人指導集 法話・指導四』を出版することが出来ました。
今回の「指導集』には、昭和五十一年一月から、平成四年三月までの法話・指導を収録しました。
この時期は、御先師日達上人猊下の御遷化、御当代日顕上人猊下の御登座、創価学会の破門等、宗門が大きく変わった時代であります。
法道院にあっても、昭和五十三年三月には千葉県館山市に自得院を、昭和五十五年十月には群馬県藤岡 市に最勝寺を、昭和五十八年十二月には横浜市に応顕寺を、昭和六十三年四月には千葉県野田市に法楽院を建立御供養申し上げました。さらに平成二年十二月には法道院新館を建設するなど大きく寺観を新た にして来たのであります。
また法華講にあっては、観妙院日慈上人の時宜を鑑みた適切な指導により、若い婦人部を対象にとした 「縄文会」、同じく若い壮年部を対象とた「竜門会」の発足、青年部セミナーの開催など多角的かつ有機的に教線の拡大が計られてきました。
こうした歴史を振り返ると、改めて、観妙院日慈上人の卓越した先見性と指導力を感ぜずにはおられません。
いま宗門は、御法主日顕上人猊下の御指南のもと、いよいよ目睫に迫った、宗旨建立七百五十年の大慶 事へ向けて、僧俗が一体となって前進すべき誠に大事な時を迎えております。
「斯かる時に、この『指導集』が法華講の指導と育成に少しでもお役に立てて戴ければ私共にとって望外の喜びであります。
最後に、極めて多忙のなか、今回の出版に携わってくださった関係各位に対し心から御礼申し上げます。
以上
平成十四年一月一日 法道院主管 早瀨日如