この淡水藻類写真集では、それぞれの種について、願微鏡写真による体の 全体像や特徴を示す主要部分の拡大像のほかに、必要に応じて電子顕微鏡写真, 線書きの詳細図などを添えて図版を構成した。 記載は和文と英文とで記し,文献は主要なものを付した。
従来,数多く出版されてきているモノグラフやフローラなどの記載図は、ほとんどが線描きによるものであるが,それらは顕微鏡でみる実際の藻体像とは、その印象が異なっている場合が多い。そのために記載図と照合して種を研究し, 同定する場合に,いろいろの難しさがあった。
その点では,顕微鏡写真を中心とし,さらに詳細図を添えた, この写真集の 図版は,実際の藻体像をとらえるのに、大きな効果を発揮するものと考える.
この写真集には、国内だけでなくて,国外の研究者の協力を得て,日本産の 種はもとより,広く世界各地から知られている淡水藻類(珪藻類を除き)の多 くの種を網羅して収録する計画である。 収録する種は分類系にとらわれず,そ のつど,まとまったものから順次,継続して出版する予定である。
なお,原則としては1頁に1種を収め,巻ごとに 100 種を収録していくが, 使用に当っての便を考え,また,最終的には分類系にしたがって再編集できる ように, ルーズ・リーフの形をとった.
綱,目,科,属の記載や検索表は,この写真集の出版の進行にともなって作 製,出版の予定である.
昭和59年11月10日 編集者 山岸高圧・秋山優
復刻本刊行に当り御提案下さった朝比奈泰彦先生と、その推進に力を貸して下さった刈未達夫先生に、まず感謝の意を表します。
創刊者牧野富太郎先生は、大正十三年に発足した津村薬用植物園時代から朝比奈先生と共にお世話になり、大正十五年には植物研究雑誌を津村研究所でお引受けする様になった
など、思い出の多い先生でありました。 亡くなられる前年の夏、お中元の御挨拶に伺った時には、わざわざ庭を案内してくださり、珍しい草をいろいろ見せてくださいました。耳がお悪いので耳に手をかざし大声で話しをされ、標本が多すぎて、と言って居られた。また牧野先生から研究所がお引受けして、何年間か先生自ら研究雑誌の編集をして居られた当時、購読料を納めて居られた方から余り発行が遅れるので、きついおしかりをこうむりしたことう今は優しい思いです。
この淡水藻類写真集では、それぞれの種について、願微鏡写真による体の 全体像や特徴を示す主要部分の拡大像のほかに、必要に応じて電子顕微鏡写真, 線書きの詳細図などを添えて図版を構成した。 記載は和文と英文とで記し,文献は主要なものを付した。
従来,数多く出版されてきているモノグラフやフローラなどの記載図は、ほとんどが線描きによるものであるが,それらは顕微鏡でみる実際の藻体像とは、その印象が異なっている場合が多い。そのために記載図と照合して種を研究し, 同定する場合に,いろいろの難しさがあった。
その点では,顕微鏡写真を中心とし,さらに詳細図を添えた, この写真集の 図版は,実際の藻体像をとらえるのに、大きな効果を発揮するものと考える.
この写真集には、国内だけでなくて,国外の研究者の協力を得て,日本産の 種はもとより,広く世界各地から知られている淡水藻類(珪藻類を除き)の多 くの種を網羅して収録する計画である。 収録する種は分類系にとらわれず,そ のつど,まとまったものから順次,継続して出版する予定である。
なお,原則としては1頁に1種を収め,巻ごとに 100 種を収録していくが, 使用に当っての便を考え,また,最終的には分類系にしたがって再編集できる ように, ルーズ・リーフの形をとった.
綱,目,科,属の記載や検索表は,この写真集の出版の進行にともなって作 製,出版の予定である.
昭和59年11月10日
編集者 山岸高央 秋山優